2015年10月23日金曜日

バクザン省ハンディキャップ・チルドレン村にて

■今年もやって来ました。多くの子ども達が出迎えてくれました。今年は施設長さんが出張でお会いすることができませんでした。副施設長さんがお話をしてくれました。




施設の皆さんとともに。支援物質を贈りました。


 子ども達は明るく元気です。障害を抱え、決して十分な教育環境とは言えない中で、毎日を送っています。50名弱の子ども達は、この施設に寄宿生活をしながら教育や訓練を受けています。


 


出迎えてくれた子ども達。幸あれと願うばかりでした。




講堂で音楽療法を実施。爽やかな気候で助かりました。



私は別室で眼科検診を実施



被害者宅の家庭訪問



■一軒目の家庭


ラン・ティン・トゥオンさんのお宅




 ラン・ティン・トゥオンさんのお宅。真ん中の母親がトゥオンさん。

 お父さんの体調は、帰省後は骨と内蔵に痛みがあった。肝臓の病気で亡くなった。南から帰省後に1969年 結婚。子ども達 5人。障害児は三番目の子。従軍したのは、ベトナム中部ダナンの山間部で1年ほど従軍。今でも重度汚染地域。

 娘さん、35歳。今は普通の生活。

 将来のことを訊くと、母親は泣き出した。息子さんが生きてくれて嬉しい。

 村長さんが言うには、村の人たちは母親が大変なのを分かっているので、みんなで助けあっている。村は112世帯。村民数は412人。枯葉剤の被害者は、2−3軒ほかにもある。認定家族は、ここだけ。

 収入源は現在お米だけ。700平米の農地だけ。二毛作。年に600キロ収穫。余った中から年間 1万5千円 程度の現金になる。野菜、鶏を飼って生活の糧に。娘さんからの援助は難しい。




 座っているのが、76年生まれの障害を持った息子さん。枯葉剤の影響を認めてもらい、月 100万ドンの援助が政府からある。

 息子さんの医療費は、無料。言葉はわからない。喋れない。体も洗うこともできない。食事は自分でできる。行政の調査で枯葉剤の影響と判明した。自傷行為がある。他人を攻撃することはない。




■二軒目の家庭


ウェン・ティ・ロクさんのお宅




 母親はウェン・ティ・ロクさん。現在 60歳。三人の子供あり。障害児は一番下息子さん。ダウン症あり? 娘二人は正常。

 1954年生まれの父。脳梗塞のため39歳で亡くなった。1972−81年まで軍隊で働く。中部の高原地帯で従軍。その際に枯葉剤の被害を受けた模様。中部は激戦地で枯葉剤の散布も激しかった。

 86年息子を産んだ。その息子は現在29歳。生まれて間もなくから障害が出現。精神疾患のため障害。障害が一軒目の家の子供より重い。

 先月娘さんのお金でテレビとエアコンを購入。クーラーは電気代が高いので、あまり使わない。息子さんの症状は、変化なし。排便も、後始末は母親がしている。食事も自分では、できない。母親が給餌している。

 娘さんは、結婚されている。孫は健康。障害なし。

 息子と二人で生活。収穫は、お米だけ。コメは食べてしまう。田の面積は前の家の倍ある。農作業は近所の人に助けてもらう。機械化は去年から稲刈り機械化済み。機械を借りて農作業。だが道幅の問題などで手作業になりがち。

 娘さんがハノイで働き仕送り。テレビ、冷蔵庫を送ってくれた。

 政府からの援助は月130万ドン。


■三軒目の家庭


ティン・ティ・ロアさんのお宅




 障害者は、ティン・ティ・ロアンさん。1976年生まれ、女性。頭痛がひどい。40歳の兄の息子と同居。兄には二人(21歳、15歳)の息子。21歳の息子は家を出ている。

 父と母は、すでに死去。いつ死んだかもわからない。生きていれば68歳ほど。村長さんが父と一緒に従軍。

 兄も精神障害あり。頭痛がひどい。話がはっきりしない。兄は体調が次第に悪くなっている。

 兄の嫁と15歳の息子が働ける。あとは働けない。

 兄は家事はできるが、仕事はできない。

 経済的には田んぼからの収入だけ。一トン取れる。

 支援金としては、政府から本人分として131万ドン。兄79万ドンの支援金。








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